TCFD・TNFD提言に基づく情報開示
DNPは2024年4月、自然関連財務情報開示タスクフォース(Taskforce on Nature-related Financial Disclosure)の開示提言に沿った情報開示を行う意思を表明し、「TNFD Adopter」に登録しました。従来のTCFD(Task Force on Climate-related Financial Disclosures)に基づき情報開示してきた「気候変動」を自然の変化要因のひとつと捉え、TNFD提言に基づいた統合的な情報開示を進めています。
DNPは、事業活動と地球環境の共生を考え、行動規範のひとつに「環境保全と持続可能な社会の実現」を掲げるとともに、気候変動を含む環境問題への対応を重要な経営課題に位置づけています。近年は特に、地球環境に対する負荷の低減が強く求められるなか、DNPは事業活動全体で環境を強く意識した活動を推進しています。今後もLEAPアプローチをはじめとする各種ガイダンス等を活用し、バリューチェーンを意識した一層の情報開示の質と量の充実に努めていきます。
TNFDの一般要件に基づく開示
| 物化 | 自然関連課題に起因する財務インパクト開示をベースに、インパクト・マテリアリティを考慮しました。 |
|---|---|
| 開示のスコープ | 3つの事業セグメントの直接操業と関連するバリューチェーンを対象としています。 |
| 自然関連課題がある地域 | 下記ツールを活用して水リスクの高い地域を特定しました。 ・海外製造拠点:WRI(World Resources Institute)が提供するAqueduct ・国内製造拠点:ハザードマップ |
| 他のサステナビリティ関連の 開示との統合 |
「気候変動」を自然の変化要因の一つと捉え、さまざまな自然関連課題のシナジーとトレードオフを考慮した統合的な開示をめざしています。また、「環境・社会・経済」関連の社会課題を踏まえて特定したマテリアリティに基づく事業活動をWebサイトで開示しています。 |
| 対象期間 | 時間軸を以下の戦略と関連付けて設定しています。 ・短期(0~5年): 中期経営計画 ・中期(5~15年): 環境中期目標 ・長期(15年以降): 環境ビジョン |
| ステークホルダー エンゲージメント |
現在、気候変動や生物多様性の損失等による人権問題が課題となっており、その影響は社会的・経済的に大きな損害をもたらしています。こうしたなか、DNPの事業活動があらゆるステークホルダーの人権に影響を及ぼすことを認識し、負の影響を防止・軽減するため、ステークホルダーエンゲージメントを含む各種施策を実行しています。 |
ガバナンス
DNPは、「環境への取り組み」を重要な経営課題の一つに位置づけ、マテリアリティで掲げるネイチャーポジティブなバリューチェーンの実現に向け、環境ビジョンの3つの社会「脱炭素社会」「循環型社会」「自然共生社会」への統合的な取り組みを推進しています。
環境を含むサステナビリティに関する中長期的なリスクの管理と事業機会の把握や経営戦略への反映は、 代表取締役社長が委員長を務める「サステナビリティ推進委員会」が担っています。当委員会は、年4回以上開催しており、環境への取り組みについては、中期目標に対する進捗状況や移行計画に沿った今後の施策・投資に関する協議・決議を行っています。取締役会は、当委員会で協議・決議された事項の報告・提言を受け、サステナビリティに関するリスクと機会への対応方針や実行計画等について、審議・監督を行っています。決定した環境課題に対する戦略や方針等については、「各事業部・グループ会社環境委員会」と連携し、DNPグループ一体で取り組んでいます(下図)。
過去には、環境方針、環境ビジョン、サステナブル調達ガイドライン等の方針や基準について、サステナビリティ推進委員会(旧組織を含む)での協議・承認を経て、主要な議題については取締役会へ上申し、策定・改定を行っています。
リスクとインパクトの管理
DNPは、変動要因によるマイナスの影響を最小限に抑えるとともに、事業機会の拡大につなげるため、統合的なリスクマネジメントを推進しています。
環境・社会・経済に関するリスクと機会は、サステナビリティ推進委員会が年に1回以上見直し、評価・管理しています。特に重要度や優先度が高いリスクについては、経営会議での協議を経て事業戦略・計画に反映し、選定された管理部門が中心となって対応しています。機会については、DNPグループ全体で注力する事業を定め、戦略的な事業展開につなげています。このプロセスのなかで、環境関連のKPIや投資の進捗も勘案し、事業計画や財務への影響、ステークホルダーの関心や環境・社会に与える影響の大きさ、発生可能性等の観点を踏まえ、必要に応じて事業戦略や投資計画に反映しています。
戦略
DNPは、事業活動を通じてさまざまな生態系サービスに依存し、自然の変化要因となるインパクトを与えています。これらの依存とインパクトが、バリューチェーンのどの段階で発生し、どのような影響を自然に及ぼすかについて、DNPと自然との関わりとして整理しています。
DNPと自然との関わり
依存とインパクト
DNPが事業で使用する原材料や副資材等は、生態系の供給サービスに依存しています。例えば、雑誌・書籍等に使う紙は森林資源を原料とし、リチウムイオン電池用バッテリーパウチや光学フィルム等には、鉱物資源や化石資源を利用しています(下表)。
| 主な自然資本 | DNPの主な製品・サービス |
|---|---|
| 紙 | 雑誌・書籍、パンフレット、包装材 |
| 水 | 医薬品、半導体関連部材 |
| 鉱物資源 | 包装材、リチウムイオン電池用バッテリーパウチ |
| プラスチック | ICカード、包装材、建材用化粧シート、リチウムイオン電池用バッテリーパウチ |
水資源への依存度が高い10拠点
なかでも水資源は、製造プロセスにおいて冷却や洗浄等の工程で直接的に利用しており、今後の事業拡大に伴う水使用量増加を考慮して、水資源への依存度が高い10拠点(下表)を特定し、重点的な管理を推進しています。
| 対象拠点 | 事業内容 |
|---|---|
| (株)DNPファインオプトロニクス 上福岡工場 | 電子精密部品製造 |
| (株)DNPファインオプトロニクス 三原東工場 | 電子精密部品製造 |
| シミックCMO(株) 静岡工場 | 医薬品等の製剤開発・製造 |
| シミックCMO(株) 西根工場 | 医薬品等の製剤開発・製造 |
| シミックCMO(株) 富山工場 | 医薬品等の製剤開発・製造 |
| シミックCMO(株) 足利工場 | 医薬品等の製剤開発・製造 |
| (株)DNPテクノパック 京田辺工場 | 包装用品の製造 |
| (株)DNPテクノパック 泉崎工場 | 包装用品の製造 |
| (株)DNP高機能マテリアル 戸畑工場 | 機能性フィルムの製造 |
| PT DNP Indonesia | 包装用品の製造 |
水リスクの高い4拠点
また、製造拠点の維持管理では生態系の調整・維持サービスに依存しており、特に水リスクの高い地域に近接するDNPの製造拠点を4カ所(下表)特定し、物理的リスクへの対応を強化しています。
| 対象拠点 | 事業内容 |
|---|---|
| DNP Vietnam Co., Ltd. | 昇華型・溶融型熱転写、記録材の製造 |
| DNP Imagingcomm Asia Sdn. Bhd. | 電子精密部品製造 |
| PT DNP Indonesia- Jakarta | 包装用品の製造 |
| PT DNP Indonesia- Karawang | 包装用品の製造 |
製造プロセスでは、大気への排出、水域への排出およびプラスチックを含む不要物等の排出が生じており、環境に対する負のインパクト要因になると考えています。
このような環境負荷の最小化に向けた活動を推進するとともに、緑地の育成、プラスチックや紙の再資源化、水の再利用、環境に配慮した製品・サービスの提供を通じて、ネイチャーポジティブ経済への移行に貢献していきます。
環境負荷実態
- 第三者保証を受けた指標にはチェックマークを付けています
シナリオ分析
環境関連のリスクと機会が事業の持続可能性に与える影響をより具体化するため、DNP独自シナリオを設定し、分析を行いました。シナリオの設定では、事業戦略やリスク・機会の特定プロセスを踏まえ、事業継続の不確実性に影響する要素として「自然の状態」と「政策と市場」を設定しました。この2軸で構成した4象限について、これまで参照してきた4つの公開シナリオとTNFDの「シナリオ分析のガイダンス」を活用し、それぞれの世界観を具体化しました。
シナリオの設定で参照した4つの公開シナリオ
| 参照した公表シナリオ |
|---|
| ネット・ゼロ・エミッション2050シナリオ(NZE) 国際エネルギー機関(IEA)による気候変動シナリオのひとつ。脱炭素社会とエネルギー安全保障の確保に向け、野心的かつ協調的な政策の強化や低炭素技術の導入と市場創出を想定し、2050年までにカーボンニュートラルが実現して平均気温の上昇を1.5℃に抑えるシナリオ。 |
| SSP5-8.5シナリオ 気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の第6次評価報告書で示された気候変動シナリオのひとつ。化石燃料に依存した社会発展によってGHG排出量が大きく増加することで、2100年までに平均気温が4℃以上上昇し、生態系や人間活動に大きな影響が及ぶシナリオ。 |
| #1 Ahead of the game* 自然損失が中程度か低く抑えられ、依存している生態系サービスの提供を継続的に利用でき、ステークホルダーの要求と規制・法律・政策体制などが同調しているシナリオ。 |
| #3 Sand in the gears* 自然の状態の深刻な劣化によって依存している生態系サービスが著しく低下し、生産の中断やコスト増大への対応が必要となるほか、ステークホルダーの要求や規制・法律・政策体制などが同調せず、不安定で意思決定のリスクが高い状況にあるシナリオ。 |
*TNFD提言で提案されているシナリオ
DNP独自シナリオでは、各象限の世界観を特徴づける主要な要素と、DNPが受ける主な影響を示しています。リスクと機会のシナリオ分析では、DNP独自シナリオを用いて、ステークホルダーや事業に及ぼす影響について、その大きさと、期間、発生可能性の観点で分析を実施しました。
DNP独自シナリオ
リスクと機会
DNPは、経営に多様な影響を及ぼす変動要因の一つに環境を取り上げ、リスクと機会を特定しています。下表では、環境関連のリスクと機会を「物理的リスク」「移行リスク」「機会」の観点で整理し、それらがDNPの事業に与える影響の【時間軸】を短期:0~5年、中期:5~15年、長期:15年以降、財務に与える【影響度】を大:100億円規模、中:10億円以上、小:10億円未満、こうした影響が発生する【可能性】:大>中>小で評価しています。また、DNPの事業が環境に与える【環境インパクト】や評価に用いた【DNP独自シナリオ】および関連する自然への依存とインパクトの要素をそれぞれ【生態系サービス】※1【インパクト要因】※2の観点から整理しています。これらの要素と、リスクと機会を統合的に管理することで、負の影響の最小化と事業機会の創出を両立する施策を実効的に推進していきます。
※1 生態系サービス:経済活動やその他の人間活動に利用される便益に対する生態系の寄与であり、人間が直接利用できる水や木材などの自然の産物である「供給サービス」、自然が環境を安定させ、生命を支える働きである「調整・維持サービス」、精神的・文化的な価値やレクリエーションの機会を提供する「文化的サービス」からなる。
※2 インパクト要因:事業活動の過程で利用される自然資源のインプットと自然に影響を与える事業活動からのアウトプットであり、「気候変動」、「陸・淡水・海洋利用の変化」、「資源利用・資源補充」、「汚染・汚染除去」、「侵略的外来種の導入・除去」の5つの自然の変化要因に分類される。
物理的リスク
豪雨災害や森林火災の頻発・激甚化等、自然災害の増加や生態系供給サービスの低下により、操業停止やサプライチェーンリスクなどが生じる可能性を考慮しています。国内外の製造拠点における水リスクについては、WRI(World Resources Institute)が提供するAqueduct等の公開ツールを活用した地域単位での評価を実施し、優先地域を特定しています。
これらのリスクに対して、非常用電源設備や止水板の設置等、災害対策の設備投資を行っています。また、複数拠点での生産体制の構築や調達先の多様化等、サプライチェーンマネジメントもさらに強化しています。
| シナリオドライバー | 自然災害の増加 | 生態系供給サービスの低下 | ||
|---|---|---|---|---|
| 社会インフラの損壊 | 水ストレスの高まり | 原材料供給量の減少 | ||
| 想定される 事業への影響 |
・製造遅延・停止による収益の減少 ・災害対策コストの増加 ・原材料の調達コスト増加、供給停止 |
・製造遅延による収益の減少 | ・製造および出荷遅延による収益の減少 ・原材料の調達コスト増加、供給停止 |
|
| 時間軸 | 短期 | 中-長期 | 中-長期 | |
| 影響度 | 中 | 中 | 中 | |
| 可能性 | 大 | 小 | 小 | |
| 主要舉措 | ・BCP・BCM対策強化 ・強靭なサプライチェーンの構築 |
・水利用の最適化 ・汚染物質の削減 |
・生物多様性に配慮した調達 | |
| DNP独自シナリオ | 回復/分断 | △ | △ | △ |
| 回復/協調 | ||||
| 劣化/分断 | ◎ | ◎ | ◎ | |
| 劣化/協調 | 〇 | ◎ | ◎ | |
| 環境インパクト | 小 | 大 | 大 | |
| 生態系サービス | 供給 | ● | ● | ● |
| 調整・維持 | ● | |||
| 文化的 | ||||
| インパクト要因 | 気候変動 | ● | ● | ● |
| 利用変化 | ● | ● | ● | |
| 資源使用 | ● | ● | ||
| 汚染 | ● | ● | ● | |
| 外来種 | ||||
移行リスク
環境課題への対応を促す政策強化として、脱炭素関連の法規制に加え、環境デュー・ディリジェンスの義務化やプラスチック規制の導入などが想定されます。これに伴いステークホルダーの意識も高まり、対応が不十分な企業は市場淘汰や評価低下のリスクがあります。
移行リスクへの対応としてDNPは、環境負荷の低減と付加価値の拡大に向けて、事業ポートフォリオの転換を進めています。また、法規制等よりも高い自主管理基準による環境リスクの適切な管理や、資源循環率が低いプラスチックのリサイクルの推進、調達ガイドラインに基づくサプライヤーエンゲージメントの強化に注力しています。
| シナリオドライバー | ネイチャーポジティブへの移行 | ||||
|---|---|---|---|---|---|
| 脱炭素に向けた政策・法規制 | 資源循環に向けた政策・法規制 | バリューチェーンに関する情報開示要求 | |||
| 想定される 事業への影響 |
・気候変動の緩和コストの増大 ※主要排出企業に対する排出権取引制度の導入 |
・残余排出量への対応 | ・法規制遵守コストの増大 ・リサイクル材高騰によるコスト増大 ・既存製品の設計見直し |
・環境デュー・ディリジェンスによる情報開示 ・サプライチェーン管理の厳格化 ※ バッテリー規則のCFP算定値開示適用 ※ サステナビリティ開示基準に基づく情報開示の適用 |
|
| 時間軸 | 短-中期 | 長期 | 短-中期 | 短-中期 | |
| 影響度 | 中-大 | 中 | 中 | 中 | |
| 可能性 | 大 | 小 | 大 | 中 | |
| 主要舉措 | ・エネルギーの効率的利用 ・エネルギー転換(再生可能エネルギー) ・証書・カーボンクレジットの活用 ▸インターナルカーボンプライシング:20,000円/t-CO2 ▸ 2030年時点の炭素税価格:76-120億円 |
・エネルギー転換(次世代エネルギー) ・CCS、CCUS等の活用 ▸ 2050年時点の炭素税価格:32-40億円 |
・製品・サービス情報の連携 ・プラスチックリサイクルの推進 |
・サプライチェーンマネジメント ・製品・サービス情報の連携 ・環境マネジメントシステムの強化 |
|
| DNP独自シナリオ | 回復/分断 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
| 回復/協調 | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | |
| 劣化/分断 | |||||
| 劣化/協調 | |||||
| 環境インパクト | 小 | 小 | 大 | 大 | |
| 生態系サービス | 供給 | ● | ● | ● | |
| 調整・ 維持 |
● | ||||
| 文化的 | ● | ||||
| インパクト要因 | 気候 変動 |
● | ● | ● | |
| 利用 変化 |
● | ||||
| 資源 使用 |
● | ● | |||
| 汚染 | ● | ||||
| 外来種 | ● | ||||
機会
ネイチャーポジティブの実現に向けて、統合的な対応を求める社会的・経済的な志向が高まっており、環境配慮製品・サービスの需要拡大が期待されます。これはDNPにとって大きな事業機会になると捉えています。
現在DNPは、中期経営計画で、リチウムイオン電池用バッテリーパウチ等の環境配慮製品・サービスを含む注力事業領域を中心に、2027年度までの5年間で2,600億円の投資を計画しています。自然環境にポジティブなインパクトを与えるとともに、新たな収益と企業価値の向上という好循環を生み出すことをめざしています。
| シナリオドライバー | 市場の変化 | 非財務情報の重要性の向上 | ||
|---|---|---|---|---|
| GX製品・サービス市場の拡大 | インパクトファイナンスの拡大 | 情報開示基準の標準化 | ||
| 想定される 事業への影響 |
・環境配慮製品・サービスの需要拡大 ・ネイチャーポジティブに向けた技術革新の加速 |
・低コスト資金調達の機会拡大 | ・企業イメージと投資家評価の向上 ※サステナビリティ開示基準に基づく情報開示の適用 |
|
| 時間軸 | 中期 | 中-長期 | 短-長期 | |
| 影響度 | 大 | 大 | 大 | |
| 可能性 | 大 | 中 | 中 | |
| 主要舉措 | ・環境配慮製品・サービスの開発 ▸ スーパーエコプロダクツ2025年度売上高:2,761億円 |
・環境指標をSPT(サステナビリティ・パフォーマンス・ターゲット)とした資金調達 ▸ サステナビリティ・リンク・ボンド発行:600億円(2025年5月) |
・ステークホルダーエンゲージメント | |
| DNP独自シナリオ | 回復/分断 | ◎ | △ | 〇 |
| 回復/協調 | ◎ | ◎ | ◎ | |
| 劣化/分断 | △ | |||
| 劣化/協調 | 〇 | △ | ||
| 環境インパクト | 大 | 中 | 小 | |
| 生態系サービス | 供給 | ● | ● | |
| 調整・ 維持 |
● | ● | ||
| 文化的 | ● | ● | ||
| インパクト要因 | 気候 変動 |
● | ● | ● |
| 利用 変化 |
● | ● | ||
| 資源 使用 |
● | ● | ● | |
| 汚染 | ● | ● | ||
| 外来種 | ● | ● | ||
指標・目標
2026年度から始動した中期経営計画では、「GHG排出量」「資源循環率」「水使用量原単位」「環境配慮製品・サービス『スーパーエコプロダクツ』の総売上高比率」を環境戦略の実効性を測るKPIとして設定しました。これら4つのKPI達成に向け、DNPが取り組む主要施策とその施策が及ぼすと想定される環境へのシナジー・トレードオフを抽出しました。また、DNPがこれまで管理してきた環境データを、シナジーを測る指標「関連指標」と、トレードオフを測る指標「ガードレール指標」として再定義することで、「脱炭素社会」「循環型社会」「自然共生社会」の実現に向けた一体の管理構造として「指標と目標」を整理しました(下図)。これらのKPI・指標を統合的に管理していくことで、バリューチェーン全体でのネイチャーポジティブ実現をめざします。
グローバル中核開示指標
| 自然の変化要因 | 指標 | 2025年度實際業績 | |
|---|---|---|---|
| ー | 気候変動 | GHG排出量 | ・Scope 1:310千トン-CO2 ・Scope 2:409千トン-CO2 ・Scope 3:4,392千トン-CO2 |
| C1.0 | 陸上/淡水/海水・海洋利用・変化 | 土地利用面積 | ・3,100千m2 *工場立地法に基づく国内主要生産拠点の総敷地面積 |
| C1.1 | 生態系の保全または 復元の範囲 |
・緑地面積:790千m2 *工場立地法に基づく国内主要生産拠点 ・自然共生サイト:1.56ha(市谷の杜) ・クイニョン植林株式会社での森林利用管理(DNPは10%出資) 伐採面積:1,196ha/植林面積:1,176ha |
|
| C2.0 | 汚染/汚染除去 | 汚染物質量 | ・PRTR対象物質総排出量:1,984トン *大気、公共水域、土壌、下水道への排出量及び廃棄物処理量 *各物質の内訳は環境データブックを参照 |
| C2.1 | 排水量 | ・総排水量:7,010千m3 ・公共水域への排水:3,840千m3 ・下水道への排水:3,170千m3 ・排出汚染物質の濃度:規制基準以下である5ppm未満 ・排出される水の温度:国の規制値以下の温度で排水 |
|
| C2.2 | 廃棄物量 | ・不要物総排出量:225千トン ・除紙不要物量:115千トン *不要物総排出量から100%リサイクルしている紙有価物量及び汚泥のサイト内中間処理量を除いた量 ・資源循環量(再生量):76千トン ・埋立処理量:259トン *処理フロー段階ごとの排出量については、環境データブックを参照 |
|
| C2.3 | プラスチック量 | ·塑料 (薄膜、樹脂) 使用量:284000噸 | |
| C2.4 | 非GHG大気汚染物質量 | 國內據點相關設備的推算值 ・NOx:461噸 ・SOx:4.3噸 ・VOC:4,211噸 ・二惡英:25mg-TEQ ・煙塵:9.5噸 |
|
| C3.0 | 資源の使用/補充 | 水不足地域での水利用量 | 水リスクの高い4拠点における ・総取水量:220千m3 *取水源は全て地表水 ・総消費量:2.0千m3 *取水量と排水量の差を消費量として算定 |
| C3.1 | 高リスク天然一次産品の量 | ·紙:27萬噸(國內採購,其中認證紙:89000噸) ・金屬(鋁、鐵等):55000噸 |