生物多様性(自然共生社会)
基本的な考え方
DNPは、「自然共生社会」の実現をめざし、バリューチェーン全体での生物多様性への影響を最小化し、地域生態系との調和を図る取り組みを進めています。2010年3月に策定した「DNPグループ生物多様性宣言」に基づき、製品開発から廃棄に至るまでの事業活動における生物多様性との関わりを評価し、生物多様性の重点テーマとして「原材料の調達」と「事業所内の緑地づくり」を選定しました。行政・自治体・環境団体などと協働し、地域社会を含むさまざまなステークホルダーとのコミュニケーション活動を推進することでネイチャーポジティブなバリューチェーンの構築をめざしています。
方針
指標・目標
| 2050環境ビジョン | |||
|---|---|---|---|
| バリューチェーン全体での生物多様性への影響の最小化と、地域生態系との調和を目指す。 | |||
| 2030年度目標 | 2024年度実績 | ||
| 印刷・加工用紙調達ガイドライン適合品調達率 | 100% | 99.5% | |
TNFD提言への賛同
TCFD(Taskforce on Climate-related Financial Disclosures) が提言するフレームワークを活用した情報開示に加え、TNFD(Taskforce on Nature-related Financial Disclosures) の提言に基づき、情報開示の質と量の充実に努めることで、 ステークホルダーとの対話をより深めていきます。
取り組み
原材料の調達
DNPの事業活動を行う上で生態系への依存と影響が大きい「紙の調達」に関し、森林破壊ゼロや持続可能な森林資源の維持を目的として「DNPグループ印刷・加工用紙調達ガイドライン」(2012年8月)を策定しました。サプライヤーと用紙の選定基準を定めたもので、ガイドライン適合品の調達比率100%をめざし、間伐材の利用や森林認証紙の積極的な使用など トレーサビリティの確保により、原材料調達を進めています。
また、2023年には包装材を製造するグループ会社、株式会社DNPテクノパック京田辺工場で、国際的な認証制度の一つであるISCC PLUS認証を取得しました。同認証制度を通じて、マスバランス方式によるバイオマス材・リサイクル材のサプライチェーン全体での使用拡大を促進します。
事業所内の緑地づくり
DNPは、周辺といきものがつながる「事業所内の緑地づくり」を進めています。事業所緑地は、出入りが管理されているため、動植物の盗掘や乱獲を防ぐことができ、また、天敵や外来種の侵略による食害のリスクも少なく、生物多様性保全に大きく貢献できます。DNPは各拠点の敷地内で、絶滅危惧種の保全や地域生態系に配慮した緑地の創出など、地域に根差した活動を展開しています。
新しい価値の創出拠点として、本社がある東京都新宿区の市谷地区で都市再開発を進めており、その一環で「都市における新しい森づくり」として「市谷の杜」を育てています。
2023年10月には、環境省が30by30※1目標の実現に向けて推進している「自然共生サイト※1」として「市谷の杜」が認定されました。
また2024年8月には、「OECM ※2」として国際データベースに登録されました。
※1 30by30:国連生物多様性条約第15回締約国会議(COP15)で世界目標として採択された、2030年までに陸域と海域の30%以上を健全な状態に保全するという目標 ※2 OECM(Other Effective area-based Conservation Measures):民間等の取り組みにより保全が図られている地域や保全を目的としない管理が結果として自然環境を守ることにも貢献している地域